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博愛リハ新聞

装着型サイボーグ「HAL🄬」実践研修|自立支援用下肢タイプPro|ロボットスーツHAL🄬

当院のリハビリテーションの現場で活躍している装着型サイボーグHAL🄬(ハル)について新人・キャリア(中途)採用職員を対象にした実践研修を行いました。

開発会社であるCYBERDYNE(サイバーダイン)社から講師を招き、HAL🄬の仕組みや装着方法、安全管理のポイントなどを学んでいます。

HAL🄬とは?

HAL🄬(Hybrid Assistive Limb)は、世界初の「人の意思」を読み取って動く「装着型サイボーグ」です。
「立ちたい」「歩きたい」という気持ちに反応して、体から発せられるごくわずかな信号(生体電位信号)を読み取り、動作をサポートしてくれます。

この「意思をくみ取る」という仕組みにより、ただ補助するだけではなく、「自分で動けた」という実感と自信を取り戻すことにつながっています。
HAL🄬は、リハビリの一歩を後押しし、動き出すチャンスを支える技術です。

HAL🄬が活用される主なケース

HAL🄬は、以下のような方のリハビリに対して、効果が期待されています。

・脳卒中の後遺症がある方(片麻痺・歩行障害など)
・脊髄損傷のある方(下肢の運動障害)
・神経筋疾患の方(筋ジストロフィー、ALSの一部など)
・整形外科疾患で術後のリハビリが必要な方(人工関節置換、骨折後など)

HAL🄬は「完全に動かせない状態」ではなく、少しでも動かそうとする意思がある方に向いています。
そのわずかな信号を感知し、身体の動きをアシストすることで、脳と筋肉をつなぐ「運動のループ」を再び働かせることに役立ちます。

研修では、HAL🄬の構造や効果についての講義に続いて、装着体験・実技研修を行いました。

職員が患者役となり、脚や臀部などに電極パッドを貼付(HAL🄬装着用の専用ズボンを着用)

腰や脚にパッドやベルトを装着したあと、HAL🄬本体を取り付けます。センサー付きの靴は、歩行器につかまりながら着用します。

装着後、センサー調整や動作テストをを経て、歩行練習を開始。実際の現場では、こうした準備を2名程度の職員で対応しています。

モニターを通じて、生体電位信号や脚や臀部の筋肉の動きの状態、HAL🄬によるサポート状況などをリアルタイムで確認。これらの記録は映像として保存され、患者さんと共有することで動作を視覚的に振り返ることが可能です。

自ら動かそうとする意志と、実際に動いた感覚をつなげることで、脳や神経の回路が再び働きはじめ、回復の促進が期待されます。このような神経と運動の連動は、運動麻痺からの回復をめざすリハビリにおいて重要な要素です。

さらに、通常のリハビリでは困難な動作にも、HAL🄬のサポートを通じて「動けた」という実感が得られ、継続への意欲を高める大きな力となっています。

実際に、「HAL🄬を使ってみたい」という声も多く寄せられており、活用の場は着実に広がりつつあります。

研修の最後には確認テストを実施し、理解度を確認した上で終了となりました。

HAL🄬が正しく生体電位信号を受け取り、アシストするためには、患者さん一人ひとりの状態に応じたきめ細かな調整が欠かせません。HAL🄬を安全に、そして最大限に活かすには、確かな知識を持ったスタッフの関わりが不可欠です。

今後も、より多くの職員がHAL🄬に関する知識と技術を共有し、現場で実践できるよう、継続的な研修に取り組んでまいります。

「もう一度、自分の力で立ちたい」「歩けるようになりたい」――その思いに応えるために。
私たちは、技術とチームの力を結集し、患者さんの可能性を広げていきます。

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