JOB
「食べる」「話す」「笑顔」をサポート
入院患者さんに対する口腔ケアを行っています。口腔ケアの目的は、口の中を清潔にするだけでなく、歯や口の疾患を予防し、口腔機能を維持することです。 また、誤嚥性肺炎の予防、全身の健康状態の維持・向上にもつながります。
個々の患者さんの口腔状態や全身状態に合わせて、オーダーメイドの口腔ケアを提供しています。例えば、歯牙が存在する場合としない場合、食事の経口摂取が可能な場合と不可能な場合など、施行方法や施行頻度を変えています。また、義歯の使用は大変デリケートで、少しの体調の変化にも不具合が生じることがあります。口腔の変化にいち早く気づき、対処するよう心掛けています。
入職して20年余り口腔ケアに携わっていますが、いまだ簡単だと感じたことはありません。口腔ケアを怠ると想像以上に衰えが進んでしまうことがあります。それゆえ回復の兆しが見えると大変うれしく思います。
この職業を志したきっかけ
多くの方が歯の治療は「痛い」「怖い」とそんなイメージを持たれているのではないでしょうか?私もその一人でしたが、通っていた歯科医院でいつも穏やかな表情で優しく声掛けをしてくれる歯科衛生士さんに心を打たれ、そんな優しい人になりたいと志すようになりました。
歯科医院で勤務後、夫の転勤で仕事から離れる期間がありましたが、12年ぶりに徳島へ帰ってきたことをきっかけに、「また、社会に出て働きたい」と考え、入職に至りました。
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誤嚥に気をつけて吸引をしながら口腔ケアを施行。口を動かす機会が減ると唾液の分泌が減り、細菌が繁殖しやくなる。歯科衛生士の適切な口腔ケアで感染症リスクを軽減している
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患者さんの義歯を手入れする様子。療養中に義歯が合わなくなる場合もある。様々な口腔ケアを通して、患者さんの口腔内の変化の早期発見につなげている
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嚥下状況を確認しながら食事を介助。食前に口腔マッサージや口腔体操を行い、唾液分泌を促進して嚥下を助けることも
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病棟では、多職種が協力し専門性を活かしたケアを提供。他職種の知識を得ることは自身の専門性を高める機会になっている