2021年も残すところ少しとなりましたが、今年1年ニュースで新型コロナ感染症の話題が提供されない日はありませんでした。新型コロナ感染症の拡大は大きな社会問題で我が国の医療・経済に多大な影響を与え重大な災害と言えます。最近になり発生患者数も急激に減少傾向をしめし発生者0の県もみるようになりました。ニュースなどでみると、繁華街、観光地なども人がたくさんでてきていますし旅行される方も多いとのことで、以前の日常に戻りつつあるようです。この先、第6波が来ないことを祈っています。
このまま、落ちつくことが期待されますが、心配は感染者数の減少の理由が専門家の間でもはっきりしないことです。考えられているのはワクチン接種率が高くなった、ワクチン接種が短期間で多くの人に行われたことや、国民がマスク、3蜜をさけるなど継続して感染防止対策を行ってきたことやウイルスが変異したことなどが挙げられています。ワクチン接種は進んでいますが、油断は禁物です。実際、ワクチン接種率が高いところでも、感染が拡大してきている地域もたくさんあります。マスク使用など国民が我が国のように感染防止対策をとっているところで増加してきている国も報告され、新しい変異株の存在も疑われます。
最近南アフリカで検出された新型コロナウイルスは感染力が強く「オミクロン株」と命名されています。オミクロン株の有する変異は、これまでに検出された株の中で最も多様性があり、感染・伝播性の増加、既存のワクチン効果の著しい低下、及び再感染リスクの増加が強く懸念されています。ウイルスは変異を繰り返すことは一般的なことでよく知られていますが、今回のオミクロン株の変異した部位の数は従来に比べ非常に多いようです。ワクチンの3回目接種も予定されていますが、ワクチンの効果減弱も危惧されています。
幸い現在我が国では検出されていませんが、今後この株が入らないようにすることが必要で政府も対策をとっているようです。しかし、どのような対策をしてもグローバル化が進み海外から人が入ってきますので変異株の国内への移入は阻止できません。感染拡大を予防するためには感染予防は最も重要です。個人の基本的な感染予防策としては、変異株であっても、従来と同様に、3密の回避、特に会話時のマスクの着用、手洗いなどの徹底が推奨されていますので実行していきましょう。