新着情報 新着情報

新着情報

はくあいニュース

阿南医療センターとの地域交流会を開催しました

5月24日、阿南医療センターの職員の方々をお迎えし、地域包括ケア病棟を中心とした施設見学および意見交換の場として、地域交流会を開催しました。

阿南医療センターは、県南における急性期医療の中核を担う医療機関です。今回の交流では、急性期から回復期、在宅復帰へのスムーズな橋渡しを担う当院の役割を共有し、理解をより深めていただける機会となりました。

 

実際の現場を「見て」「知る」

当日は、当院2階の地域包括ケア病棟内の設備を実際に移動しながら見学いただきました。

ミスト浴設備では、ストレッチャーに乗ったまま入浴できる設計や、呼吸器使用中の方にも対応できる構造を紹介。実際にミストの温もりを手に触れていただき、リラックス感を体感いただきました。

スタッフステーションでは、設置されたモニターにより病棟の状況を一目で把握できる点、多職種が同一空間でフラットに情報共有を行う仕組みを紹介。看護師・リハビリ職・医師などが自然に連携できる環境を見ていただきました。

また、とろみ飲料サーバーや、自然光を取り入れた開放的な窓辺のスペース、3階リハビリ体育館との連動など、機能性と快適さを両立した設備についてもご紹介しました。

診療指針の実践と“食”へのこだわり

病棟見学のあと講堂で、栄養科より当院の診療指針に基づく取り組みを紹介。

みんなにうれしい食事を提供する」(診療指針3)
口から食べられる可能性を最後まで考える」(診療指針4)

当院理念や診療指針のもと、患者さんの満足度を高める工夫や柔軟なサービス提供が現場主導で行われていることをお伝えしました。

試食では、実際に患者さんに提供している嚥下対応食を味わっていただき、各テーブルで管理栄養士等が直接説明。さらに、手づくりのようかん、プリン、ゼリーを配膳しながら、患者さんの「口から食べる意欲」を引き出す工夫などについても紹介しました。

続いて、診療情報管理士より、当院の医療提供体制や実績について説明しました。

当院では、厚生労働省が定める地域包括ケア病棟の基準(在宅復帰率72.5%)を安定して上回る成果を維持しており、患者さん一人ひとりの生活再構築を支える中間ステージとして、医療と生活をつなぐ多職種連携が機能しています。

さらに、看護師、理学療法士、言語聴覚士等から、現場での具体的な取り組み例などを紹介しました。

「理念の実装」が問いかけられた意見交換会

意見交換会では、当院の理念や診療指針が、どのように日々の現場で実装されているのかについて、深いご質問をいただきました。
とくに印象的だったのは、以下のような関心を持っていただけたことです。

・理念や指針は、どう現場で形になっているのか
・多職種連携が自然に行われている背景には、どのような仕組みがあるのか

博愛記念病院が受け入れ先となる理由

それに対して当院の職員たちは、自らの言葉で現場の葛藤や工夫を率直にお伝えしました。

たとえ採算が合わなくても、患者さんにとって最善の医療を提供したい”
という想いが、組織全体に根づいている。

それは、柔軟な制度設計や現場に裁量が与えられている環境によって支えられています。
たとえば、栄養科には診療報酬に依存しない付加予算が確保されており、患者さんのための食支援に自由な発想で取り組むことができます。
そのアイデアが機能するために、情報はワンフロアでリアルタイムに共有され、職種を越えた合同カンファレンスも定期的に開催。
“チームで支える”日々の積み重ねが、より質の高いケアにつながっています。

医療における信頼は、理念の“実装”から生まれる

「なぜ、博愛記念病院が受け入れ先として選ばれるのか」

この問いをいただいたことで、私たち自身も改めて自らの価値を言葉にする機会となりました。
設備や体制以上に、患者さん一人ひとりの人生を見つめ、寄り添い、支え抜く姿勢。
それを組織として持続可能なかたちで実践すること。
医療における信頼とは、そうした理念の実装からこそ生まれるのだと、私たちは考えています。

地域とともに、“あきらめない医療”を

閉会のあいさつでは、
「地域で支える医療・介護のため、今後もこのような交流の場を継続していきたい」との言葉がありました。

今後も、患者さんにとって本当に必要な医療・介護とは何かを見つめ、地域とともに歩む医療機関であり続けられるよう、スタッフ一同努めてまいります。

ご参加いただいた阿南医療センターの皆さま、貴重な時間をいただき、ありがとうございました。

【関連資料】
HMW VISION BOOK

【関連記事】
当院の診療指針

一覧へ戻る
back 一覧に戻るのアイコン

ご不明点がございましたら、
お気軽にお問い合わせください。

電話番号はこちら
088-669-2166
ページトップ ページトップのアイコン

トップへ戻る