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当院の診療指針

当院では、「病気ではなく「」を診ることを大切にしています。「」の全体を診ない医療は時として患者さんの生きる力を奪い、回復を困難にします。患者さんの生きる力を奪わずに高めることができなければ、いくら最新の治療を行っても良い成果は得られません。患者さん一人ひとりにとっての最適な対応を考えるには、医療界において当然とされてきたことや、避けられないとあきらめていたことを根本から疑い、再考することが重要と考え、8つの診療方針の徹底に努めています。
初回となる今回は、当院の8つの診療方針の概要を紹介いたします。


 

1.廃用症候群予防を徹底します

廃用症候群予防には、早期の「離床」が重要です。当院では、8〜10時間の離床を推進し、実践しています。特に高齢者は安静で廃用症候群が進行しやすいため、積極的な離床が求められます。当院では離床コーディネーターが目的を持った離床を促し、楽しく意義のある時間を提供する取り組みを進めています。


 

2.身体抑制は廃止します

身体抑制は患者さんの自由を奪い、身体的悪影響や精神的ストレスを引き起こし、生きる意欲を失わせます。当院は必要な教育やツール、スタッフを整え、身体抑制を選択肢に入れずに工夫することで、身体抑制ゼロを目指しています。


 

3.みんなにうれしい食事を提供します

栄養状態の改善を治療と同様に重視し、管理栄養士が患者さんの好みに応じた食事を提供しています。嚥下調整食や80種類の付加食を用意し、家庭の味も積極的に取り入れます。また、行事食や郷土料理など、楽しみとしての食事にも配慮し、患者さんが食事を楽しめる工夫を行っています。


 

4.口から食べられる可能性を最後まで考えます

嚥下機能の低下により在宅復帰が困難になる事態を防ぐため、入院直後から言語聴覚士が機能評価を行い、他職種で連携して適切な食事とリハビリを提供します。嚥下機能が低下した患者さんには嚥下調整食などを活用しながら嚥下機能の回復を目指し、口から食べられる可能性を追求しています


 

5.自分の意思でトイレに行き排泄することを目指します

排泄機能回復とトイレ動作獲得を在宅復帰の最重要課題とし、入院早期から排泄リハビリに取り組んでいます。不要なカテーテルやオムツの使用を避け、患者さんの自宅環境に合わせた訓練を実施。多職種で協力し、薬物療法や排尿・排便パターンの把握等を通じ、排泄リハビリ成功に向けたチーム医療を進めています。


 

6.入院を機に必要な薬を見直します

薬の種類が増えることで副作用や服薬ミスが増える多剤内服(ポリファーマシー)を防ぐため、6種類以上の服薬を減らす取り組みを行っています。入院時に薬の見直しを行い、薬剤師が医師と協力して不要な薬の中止や減量を提案。主治医が全ての薬に責任を持ち、患者さんの安全を守る体制を整えています。


 

7.退院後もしっかり支えます

「退院後、医療の手が届かない自宅での生活は不安」と感じている患者さんやご家族もいます。入院中と同じ病院からの継続した在宅サービスが受けられることで、退院後も安心して在宅生活が送れるよう、在宅サービス(訪問リハビリ、通所リハビリなど)との調整や連携体制を整えています。


 

8.認知症ケアを当たり前に行います

認知症患者さんが安心して入院生活を送れるよう、適切なケアを提供しています。認知症のケアにおいて最も大切なのは、一人の人として尊重し、その人の見ている世界を理解しようとすることです。認知症の正しい知識を持ち、適切なケアを行えるよう定期的な研修も行っています。


 

この記事では、当院の8つの診療指針の概要をご紹介しました。次回は、診療指針1「廃用性症候群予防の徹底」についてです。ぜひご覧ください。

 

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